組合は、事業協同組合・企業組合・協業組合など、中小企業同士が連携し、共同事業を行うことでコスト削減や販路拡大につなげられる心強い仕組みです。
そんな組合を新しく設立する際の流れやポイントを、日本の制度に沿って解説します。

組合を設立できる業種や人数は組合の種類によって異なりますが、一般的には以下の条件を満たす必要があります。
組合を設立する代表的な事例として、事業協同組合を立ち上げる場合の手順を解説します。
行政庁へ申請する際は、定款・設立総会議事録・組合員名簿・事業計画書・収支予算書・役員名簿・履歴書・出資払込証明書などが必要です。
組合の新規設立を目指すのであれば必要書類の詳細を確認し、それぞれの書類を用意するために必要な行動をしていきましょう。
組合設立までの所要時間は3~6ヶ月が目安です。
事業内容によっては審査が長期化することもあるため、早めの準備が推奨されます。

組合設立は最終的に登記する必要があるので、登録免許税などの登記費用で最低でも6万円ほどかかります。
そのほか、定款認証費や事業計画策定の実務費、専門家への相談費用が必要です。
組合の設立は行政や商工会などが相談窓口を用意しています。
自力で手続きすることもできますが、実際にはコンサル会社や行政書士など専門家のサポートを利用しているケースが多いです。
定款・議事録・事業計画の作成は専門的な知識が必要で、組合特有の条項があるため、一般の法人定款とは異なります。
いつまでに設立したいなど期限が決まっている場合や、組合の設立を経験したことがないメンバーのみで立ち上げようとしている場合は、専門家へ相談することをおすすめします。
コンサル会社に組合設立のフルサポートを依頼した場合の費用相場は、100~200万以上です。
行政書士に定款・議事録・申請書類一式作成を依頼する場合の費用相場は、30~70万円になります。

組合の新規設立でもっとも多い理由が、複数事業者で共同事業をしたい場合です。
共同仕入れや物流ネットワークの共有など、複数の事業者が手を組むことでスケールメリットを生み出すことができます。
また、既存で同じ業種が集まっている組合がある場合でも、信頼できる仲間だけで新しく作ることで柔軟に希望通りの取り組みを実施できることがメリットです。
共同ビジネスは信頼関係が大切なので、組合を設立して適切な運営をすれば、トラブルリスクを大幅に軽減できます。
ほかにも外国人の技能実習生を受け入れたい場合は、企業単独での手続きだと大変なことが多いので、組合を作って同じ目的の人と共同で手配できるスキームがあると便利です。
組合員向けの低利貸付や保険制度、福利厚生を運営することもできるため、既存の組合とは違って新規に立ち上げる組合なら様々なルールを自分達で設計できます。
組合貸付の借入条件とは?

同じ業種で複数の組合が存在するのはよくあることで、法律の観点でも1つの業種に組合が1つまでのルールはありません。
長年の運営実績がある組合は様々なことが固定されていて、昔からのやり方を変えるのは難しいことです。
新規設立をすれば既存組合とは異なる運営方針で従来にはないメリットを生み出せるため、既に同じ業界で力を持っている組合があっても、新規設立するメリットはたくさんあります。
既存組合と新しい組合の対立を懸念する方もいますが、目的や役割に違いがあればトラブルは滅多に起こりません。
よくある事例を紹介すると、昔からある組合は伝統的業務と業界全体の意見集約を得意にしていて、新しく設立された組合は技能実習・研修・共同仕入などに特化している。
この場合は競争ではなく補完関係になり、業界にとってプラスになる存在だと捉えられて歓迎されます。
目的や役割が既存組合と同じだった場合や、既存組合からシェアを奪う目的があった場合は、トラブルになるので注意してください。
活動内容の差別化を明確にし、既存組合へ説明を行って真摯な対応をすれば、敵対関係にならず良好な関係を築けます。